ニュースの深層がめちゃ面白かった

昨日のニュースの深層のゲストが「生物と無生物とのあいだ」の著者、福岡伸一さんだった。
内容は、最新刊の「動的平衡」について。(司会は宮崎哲弥さん)


生物が生物たる所以とはなんなのか?


この疑問に迫る非常にアツイ内容でした。


その内容は一言で言えば関係性。
宮崎さんは、仏教者。私は無宗教だが、どちらかといえば仏教的考えがしっくり来る人なので
この関係性についての話しは非常にすんなりと受け入れられた。


仏教では、人というのは、一人でその人ができるわけではなく、
誰か他の人との関係性の上で自分と言うものが見えてくるという考えがある。
つまり、
自分の性格や性質、自分の定義(アイデンティティー)というものは、自分で作り上げたものではなく、
周辺の人達(家族、友達)との関係性の中で生まれるということ。
押し合いへしあいしあって、均衡を保ったところに自己があるということかな。


今回の話では、記憶についてその話が一番出てたと思うんだけども、
人の細胞を構成している分子やらアミノ酸は、食べ物のそれとパズルのピースのように入れ替わりながら
細胞の機能を維持している。
1年も経てばその人を構成するものは1年前の構成物とすっかり置き換わっており、
物質として一個一個みればそれは全く別のものと言える。
しかし、記憶はそこに留まっている。


福岡さんは、記憶はもっと高い次元、分子と分子、細胞と細胞との関係性の上に成り立っていると考える。
Aという細胞とBという細胞が隣り合っていてお互いに相互関係をもっているその関係性が記憶を保持している仕組みなのではないかと。


ということで、
感化されまくり、今朝本を買ってきたので、紹介。
動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか
本丸。
爆笑問題のニッポンの教養 生物が生物である理由 分子生物学 (爆笑問題のニッポンの教養 11)
同内容なので、ついでに。
プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)もう牛を食べても安心か (文春新書)
福岡さん著の本。宮崎さんがちらっと触れていたので買ってみた。
生きさせろ! 難民化する若者たち
これは全く関係ないんだけど、今朝のNHK 私の1冊 日本の100冊でやってたので買ってみた。
ちょっと前まで、自己責任論者だったけど、最近そうじゃないなと思い始めてます。